近親相姦

父親の度重なる暴力で生みの親と育ての親を失った息子の隆志。もう二度と「母さん」と呼ぶ日は訪れないと自己暗示をかけていた彼の元に、小雨が降る土曜日の昼下がり、三人目の義母となる由美はやってきた…。すると三度目の正直と言うべきなのか、父は人が変わったように優しくなり、静寂した時間が動き出す。しかし…それも長くは続かなかった。予想だにしない由美の裏切りが火種となり、あれほど憎んでいた父親の暴力を自ら求めてしまった隆志。静寂から喧騒へ…再び動き出した父の暴力で壊れていく由美。昼間から酒を飲み酔いつぶれ、心の隙間を埋めるべく見ず知らずの男とも関係を持つ…。そんな義母の姿を見るだびに興奮し、自慰行為に耽る隆志。普通の生活を望んでいた彼自身が普通じゃなくなってしまったのだ！そして…二人に待ち受ける近親相姦という衝撃のクライマックス。それは単に偶然ではない…人間という醜い生き物に傷つけられた心の痛みを知る者同士の必然なのだから…。